小牧ノブという少女をご存知ですか。
1984年(ごろ)、国立にある私立星南大学付属高校に転校してきた16歳の少女は、その平凡な見かけとは裏腹に、転校早々国家的規模の組織に誘拐され、ヘリコプターに追われ、はては潜水艦、秘密基地エトセトラetc.・・・。小牧ノブという少女をご存知ですか。
彼女が狙われるその理由は、高速で飛ぶ高機動戦闘機ハイマットを一撃で叩き落とすほど強力なサイコキネシス、つまり超能力であった・・・。
小牧ノブは、誠に残念なことに実在していませんが(笹本祐一さんの「妖精作戦」(創元SF文庫)に登場するキャラクターです)、日本にはかつて、そして今も常識では測れない能力を持った方々がいます。
その中の一人が、秋山眞人さんです。
テレビのディレクターとして数多くのドキュメンタリー作品を作成している森達也さんの「オカルト」(角川書店)には、秋山さんの驚くべきエピソードが紹介されています。
群馬県の高崎映画祭で行われたトークショーに参加した秋山さんは、その打ち上げで代表者の茂木さんを霊視します。霊視を始めてしばらくしてから、茂木さんの右肩におばあさんがいること、また、名前をおばあさんから聞き取ります。
…その名前は誰にも話したことの無い、昔可愛がってくれたおばあさんの名前でした。
そのときのやりとりは、心震わせます。
「『(前略)どうしてあなたに、そのおばあさんの名前がわかるんだ?』(中略)『答えてくれよ。秋山さん』
振り絞るように言う茂木さんに、秋山は少しだけ困ったようにこう答えた。
『……だって、そう言ってますから』」(p64)
本書では他にも、超能力少年として一世を風靡した清田益章さんの驚くべき能力や、実話怪談の第一人者、木原浩勝さんの紹介で訪れた寿司屋の「毎日同じ時間に開く自動扉」(後半の検証部分も含めて私にはツボでした)、明治大学で教鞭をとっている石川幹人さん、蛭川立さんらとの科学・オカルト談義など、超能力や超常現象についていろいろ知りたい、ちょっと興味があるという人におすすめです。。
秋山さんに関する本として、もう一冊。
秋山さんと知りあって20年近くになるという田口ランディさんとの対談本、「力 フォースを使え!」(JMA・アソシエイツ)は、「秋山さんは何が出来るのか」ではなく、「一般の人とは違う感受性と特殊なコミュニケーション能力を持った人間の目に、世界がどんな風にみえるのか」(p8)を語ろうとする、一風変わった本です。
「身近な人に関する観察眼は超能力者よりも普通の人の方がすぐれている」「外界と自分の区別がつきにくくなり、周囲と自分が、かなりユルユル」「前兆、サイン、シンクロニシティが続くと、わざと反発して、後でひどい目にあったりする」など超能力者の非日常な日常を垣間見せてくれます。
人と違う感覚を持つというのは、大変なんですね。
ところで、よくある質問で「超能力がひとつ身につくとしたら、どんな能力が欲しい?」と聞かれたらあなたはなんと答えますか?
私は、虹村億泰(「ジョジョの奇妙な冒険」第4部の登場人物。ちょっとぬけてる)のスタンド「ザ・ハンド」のような、日常ではあまり役に立たないけれどなんだかすごい能力、みたいなのが欲しいです。
というか「ザ・ハンド」が欲しい。
《コラムで紹介した商品》

◆『妖精作戦』
価格:760円+税
発売:東京創元社

◆『オカルト』
価格:1,500円+税
発売:角川書店

◆『力 フォースを使え』
価格:1,500円+税
発売:JMA・アソシエイツココリラ出版事業部

◆『ジョジョの奇妙な冒険 30巻』
価格:390円+税
発売:集英社