「てなもんや幽霊道中」
映画としての「てなもんやシリーズ」の最終作です。
前作は古澤監督カラー全開の作品でしたが、今回は監督も松林宗恵に戻りました。
冒頭のギャグ表現は、小さな白黒テレビで観ることしかできなかったテレビ作品が映画化し、
大画面かつカラー映像で観られるようになったことをネタにしています。
「社長シリーズ」でも似た展開がありました。松林監督お得意のところですね。
藤田まことの「時次郎」と白木みのるの「珍念」のコンビはいつも通りの活躍ですが、
当時は怪獣ブームだったためか、
今作には、怪獣がでてきて2人に絡むというハチャメチャシーンもあります。
今回もゲスト陣が映画を盛り上げています。
私のお気に入りの出演者を順に紹介しましょう。
役者では2人。
1人目は、悪役ピカ一の遠藤辰雄(後の遠藤太津朗)!
開始して数分後に登場しますが、この人が出てくることで時代劇の雰囲気がぐっとしまります。
終盤に追い詰められて見せる表情などまさに天下一品です。
ちょっと別の作品ですが、この人の芹沢鴨役は素晴らしいです。
芹沢鴨といえば、遠藤辰雄の顔が出てきてしまうほどです。
2人目は、浪曲で鍛えた声が凄い魅力な玉川良一!
この人がでてくると、まじめなシーンでも笑ってしまいます。とてもいいキャラクターです。
玉川良一について少しお話すると、作家・小林信彦氏のコラムでは、
「タレント本で秀逸なのは玉川良一と横山やすしの作品である」とあります。
理由はきちんと勉強して、自らがちゃんと書いているからとのこと。
玉川氏について書かれた本は、
既に絶版になっているものですが「おとぼけ一代」と「ぶっちゃけ放談」の2冊があります。
読み応えがあるので、玉川氏のこと、芸能史のことに興味がある方は是非読んでみて下さい。
また、コメディアンでこの作品を盛り上げているのが、漫画トリオと前作にも登場したドリフターズです。
漫画トリオは横山ノック、フック、パンチ(上岡龍太郎)の3人。
「パンパカパーン」の掛け声と、「タコ踊り」で有名ですね。
この3人と財津一郎との掛け合い「ちょーだい!」「キビシー」のやりとりがとても面白いです。
ドリフターズは、当時主演映画を撮ったり上り調子の時で、
長さんの掛け声「回れ右!」で始まる整列コントを披露してます。
これ、ドリフの定番ギャグで、かなり後年までやってましたね。
高木ブーがまだ目立っていたころで、加藤茶に次ぐスタンスにいるのが見られますよ。
ブータンファンは必見!です。
「てなもんやシリーズ」はこれで終了ですが東映でも2作撮られていてDVDも発売されてますので
そちらもぜひチェックしてみてください。
| 《コラムで紹介した商品》 東宝 昭和の爆笑喜劇DVDマガジン No.15 『てなもんや幽霊道中』 1967年公開
発売:10月22日 価格:1,590円(税込) |
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| 【初DVD化】東宝”てなもんや”シリーズ第3弾。 加賀美藩のお家騒動に時次郎、珍念が巻き込まれる。 当時のアイドル歌手、恵とも子がゲストに。 ※書泉グランデ3階(神保町)にて好評発売中。 バックナンバーも豊富に取り揃えております。 |
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